著作権について[]
日本では一般に書籍や論文、またはインターネット上にて記事が書かれる場合には著作権が発生します。著作権とは一言で言えば、創作・制作する側の創作意欲と経済基盤を保護する法的枠組みです[1]。このように社会的な約束事として著作権が成立しているわけですが、近年はインターネットの発展等に伴ってyoutubeのような大型動画共有サイトが登場してきています。こうした端的な事例から知られている通り、にわかに著作物の「共有」(sharing)という状況が起きています。それは映像や音楽のみならず、情報を伝えるという媒体(メディア)全体を取り巻く環境の変化と言えましょう。Wikipediaに代表されるWikiと呼ばれるオンライン型のテーマ別百科事典もこの流れを汲むものです。
当サイトでは、原則的に執筆は共同執筆という形をとります。「認知科学に関する記事をよりよくするため」という目的の下でいかなる方も編集の権利を有します。こうした不特定多数の方々が編集し合う形式の場合、一般に参加される方は著作物を共有しなければなりません。[2]すなわち、ウィキア内の文章は参加者みんなの著作物であり、個々のものではないということです。自分に編集する権利があるのと同様に、その編集が他者にも開かれているということです。
勿論、「学術的記事とは個人、多くとも数名程度で書くべきものだ」、「科学に関する記事なのに査読が存在しないなど考えられない」など、そうしたお声やお考えをお持ちの方もいるでしょう。しかしながら、ネット特有のリアルタイムで更新される認知科学の情報があれば便利なことも事実です。そして身近であればこそ、より正確な認知科学の知識を人々に伝えるものにも成り得るという可能性もあるわけです。ぜひ、こうした考えにご同意下さる方々が一人でも多く参加してくれたらと思います。また、ウィキアにおける著作権について、より詳しくは「こぐまにあ:著作権」(ウィキア運営部)および「ウィキア:著作権」(外部ページ)をご参照下さい。
脚注[]
- ↑ 現行(2009年7月時点)の著作権法「第一章 総則」における「第一節 通則」では「この法律は、著作物並びに実演、レコード、放送及び有線放送に関し著作者の権利及びこれに隣接する権利を定め、これらの文化的所産の公正な利用に留意しつつ、著作者等の権利の保護を図り、もつて文化の発展に寄与することを目的とする」(第一条目的)とされ、続いて著作物は「思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」、著作者は「著作物を創作する者をいう」(第二条定義)とされている。
- ↑ 著作物について編集し合う場合に、著作権が放棄されるという言い方がなされることがある。この場合の著作権は、現行法(著作権法)でいうところの財産権の一部としての著作権であり、一般に放棄不可能である著作者人格権ではないと考えられる。つまり、ウィキア内での著作権の放棄とは、著作物の編集や二次創作、コピー等を広く許可するということを指すものと解釈される。例えば、「Webで著作権法講義 8-5.権利放棄」を参照